第104回全国高校ラグビー大会(27日開幕・東大阪市花園ラグビー場)は7日、大阪府豊中市で組み合わせ抽選会があり、3回戦までの組み合わせが決まった。6大会ぶり2回目の頂点を狙う選抜大会覇者の大阪桐蔭(大阪第1)、前回大会王者の桐蔭学園(神奈川)、選抜大会準優勝の石見智翠館(島根)のAシード勢が優勝争いの軸となる。
前評判が高いのは、大阪桐蔭だ。定評ある屈強なフィジカルに加え、今季はハーフ団のテンポの良い展開、FWとバックスが一体となった攻撃が光る。いずれも3年のSH川端隆馬、SO上田倭楓(いぶき)、主将のCTB名取凜之輔は4強入りした前回大会でも主力で、経験も豊富だ。
桐蔭学園は主将のフランカー申驥世(しん・きせ、3年)を中心に、攻撃、防御ともに高いレベルでまとまる。個々の能力が高く、ミスが少ない。石見智翠館はFWに主将の祝原久温(いわいはら・くおん、3年)ら高校日本代表候補4人を擁する。バックスにもタレントをそろえ、どの場面でも得点ができる。
Bシード勢の注目校は、天理(奈良)だ。秋の国民スポーツ大会を奈良県代表として単独チームで制した御所実に県予選決勝で快勝し、3大会連続出場を決めた。密集への集散の速さと接点の激しさは全国有数だ。
目黒学院(東京第1)は、前回大会で圧倒的な力を見せたトンガ人留学生のNO8ブルースネオル・ロケティ(2年)が引っ張る。大分東明は初の8強入りなるか。2大会ぶり出場の常翔学園(大阪第3)、潜在能力の高い東海大大阪仰星(大阪第2)も楽しみだ。
1回戦から登場する有力なノーシード校の戦いぶりも興味深い。長崎北陽台は城東(徳島)に勝てば、2回戦で大阪桐蔭とぶつかる。流通経大柏(千葉)は富山第一に勝利すれば桐蔭学園との顔合わせ。尾道(広島)は名護(沖縄)から白星を挙げれば石見智翠館と対戦する。
京都工学院は聖光学院(福島)に勝てば、Bシードの中部大春日丘(愛知)に挑むことになる。優勝旗「飛球の旗」を掲げるのはどのチームか。来年1月7日の決勝まで熱戦が展開される。【石川裕士】
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