◯ガンバ大阪1―0セレッソ大阪●(6日・パナソニックスタジアム吹田)
同じ大阪を拠点とする宿敵から屈辱を味わうことは、エースとしてのプライドが許さない。ガ大阪のFW宇佐美貴史が決勝ゴール。32歳の誕生日を迎えた主将が、セ大阪との「大阪ダービー」でチームに5年ぶりの勝利をもたらした。
ボールを保持するセ大阪相手に、前線からプレッシャーをかけ続けた。迎えた28分、ペナルティーエリア手前で宇佐美が相手のパスミスを奪うと、すぐに前を向いた。右足を振り抜き、低い弾道でゴール右隅に突き刺した。リーグ戦でのダービーでのゴールは自身14年ぶり。「ボールが来た瞬間、ゴールしか見えていなかった。(ダービー弾は)別格っすね」と喜んだ。
チームはその後、全員で厳しい守備をし、6試合連続得点中のセ大阪のFWレオセアラに仕事をさせなかった。
ダービーは5連敗中で、2019年5月を最後に白星から遠ざかっていた。試合前のミーティングでは、今年コーチに就任した遠藤保仁さんが初めて訓示した。「誇りを持って戦おう。このエンブレムを付けて勝つのはあいつらじゃない。勝って喜ぶのはあいつらじゃない」。元主将の言葉で士気を高め、一丸で戦った。
「ここ最近、ダービーの後は笑顔で帰らせることができていなかった。笑顔で帰っておいしいお酒を飲んでください」と試合後に叫んだ宇佐美。下部組織出身の背番号「7」を、サポーターの「ハッピーバースデー」の大合唱が包んだ。【生野貴紀】
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