全日本相撲選手権(1日、東京・両国国技館)
決勝 池田俊(ソディック) うっちゃり ブフチョローン(日体大)
石川県七尾市出身で社会人1年目の池田俊が、同じ石川県出身で2年前の日体大・中村泰輝(現大関・大の里)以来の連覇を達成した。「大の里関は雲の上の存在。並べたことは光栄です」と控えめに喜んだ。
昨年と同じく決勝の相手は、11月の全国学生選手権で個人戦と団体戦を制した日体大のブフチョローンだった。「勝ちはないと思った」という最初の一番は審判団の異議申し立てで取り直しになる。取り直しの一番はまわしを取られ寄り立てられたが、土俵際でうっちゃりを決めた。「とっさに体が動いた。接戦や逆転が多く、優勝できるとは思っていなかった」と率直に振り返った。
工作機械メーカーの石川県加賀市にある事業所で総務を担当している。練習量は学生時代に比べて「3分の1に減った」という。それでも母校の金沢学院大に出稽古(でげいこ)に行ったり、小学生の指導の合間に基礎トレーニングを積んだりと、質の向上に努めてきた。
元日の地震で石川県は大きな被害を受けただけに「勇気づけられたらいい」と池田。「連覇にふさわしい相撲を取っていけたら。より気が引き締まります」とさらなる精進を誓った。【武藤佳正】
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