阪神打線の主軸を打つ大山選手は11月、「他球団の評価も聞きたい」として国内の移籍に限ったFAの権利を行使し、ライバル球団の巨人とも交渉するなどして去就が注目されていました。
大山選手は29日、兵庫県西宮市の球団事務所で会見を開き「来年からもタイガースでプレーすることを決めました」と晴れやかな表情で話しました。
来シーズン以降は推定で5年総額17億円、プラス出来高払いの契約を結んだということです。
大山選手は残留を決めた理由について「多くのチーム関係者から『チームに残ってほしいが、どこに行っても応援している』という温かいことばをもらってこの人たちのためにもう一度頑張りたい、監督やコーチ、スタッフ、裏方の皆さん、チームメートと一緒にもう一度優勝、日本一を達成したいという気持ちが強くなった」と話していました。
また、ファンの大声援も残留の大きな理由となったことを明かし「11月のファン感謝デーではスタンドで多くの自分の赤いタオルを広げてもらってすごくうれしかったし、その赤いタオルをもっともっと増やしたいなと素直に思った。一番忘れられないのは去年の日本シリーズでのなんと言ったらわからない地鳴りのような応援だ。それをもっともっと感じたいと思った。今度はプレーで感謝の気持ちを返せるように頑張りたい」と話していました。
大山悠輔選手は茨城県出身の29歳。
2017年にドラフト1位で阪神に入団し、4年目には28本のホームランを打つなど、持ち前の長打力でチームの主力に成長しました。
7年目の昨シーズンはすべての試合で4番を任され、リーグトップの99個のフォアボールを選ぶなどして出塁率4割3厘をマークして7年目で初めてのタイトルとなる「最高出塁率」のタイトルを獲得し、18年ぶりのリーグ優勝と38年ぶりの日本一に大きく貢献しました。
8年目の今シーズンも130試合に出場し、得点圏打率がリーグ2位の3割5分4厘と勝負強いバッティングで存在感を見せていました。
FAの権利を行使したあと、11月23日に行われた「ファン感謝デー」では甲子園球場のスタンドから大きな「大山コール」が沸き起こり、主軸としてチームを支えてきた大山選手の残留を強く望むファンの心情が表れていました。
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