サッカーJ2・いわきFCは28日、福島県と子どもの居場所づくりを支援する連携協力協定を締結した。毎季末に選手が他クラブに移籍することで得られる移籍金の一部を、浜通り地方などで運営する子ども食堂に寄付する。こうした取り組みは国内のプロスポーツチームでは珍しいという。
この日、いわきFCの大倉智社長は福島市の県庁を訪れ、「ふくしまこども食堂ネットワーク」の江川和弥・共同代表に寄付金100万円の目録を贈呈。大倉さんは「移籍金は、選手を地域の皆さんに育てていただいた証しで、地域に還元したいと以前から考えていたが、ようやく実現できるようになった。食は大事なので、子ども食堂への寄付は自然な流れだった」と説明した。
江川さんは「子どもたちは、プロスポーツチームが『自分たちに関心を寄せてくれている』と感じられると、とても喜ぶ。子どもを地域で育てることが地域の未来につながるので、この流れが県内の他の企業にも広がってほしい」と歓迎した。
いわきFCは今季はJ2で9位とJ1昇格争いに絡み、ホームのハワイアンズスタジアムいわき(福島県いわき市)の入場者数は19試合で計8万1516人と過去最多を更新した。来季は子ども食堂の子どもたちをホーム試合に招待したり、スポーツ教室を開催したりする予定という。【錦織祐一】
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