大相撲九州場所は14日目を終えて、優勝争いはともに13勝1敗の大関の2人、琴櫻と豊昇龍に絞られています。

千秋楽の24日、勝った方が優勝となる、2人の直接対決が組まれました。

過去12勝6敗で豊昇龍が勝ち越していますが、この1年では琴櫻の3勝2敗です。

琴櫻は立ち合い、しっかりと前に攻めながら相手を組み止めて、豊昇龍の攻めが止まったところでまわしにこだわらずに慌てずに前に出て攻めたいところです。

一方の豊昇龍は立ち合いで琴櫻の上体を突き起こして懐に入り、今場所見せている前に攻める相撲で、休まず攻め続けられるかがポイントになります。

千秋楽の相星決戦は去年の初場所の貴景勝と琴勝峰の対戦以来で、大関どうしの対戦にかぎると平成15年の名古屋場所での魁皇と千代大海の対戦以来、21年ぶりです。

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大相撲 九州場所 千秋楽

十両優勝は金峰山

大相撲九州場所の十両はカザフスタン出身で幕内経験者の金峰山が初めての優勝を決めました。

九州場所の十両は14日目を終えて、木瀬部屋の金峰山が3敗でトップ、4敗で今場所十両に昇進した安治川部屋でウクライナ出身の安青錦など3人が追う展開となっていました。

千秋楽の24日、金峰山は勝てば優勝が決まる一番で安青錦を相手に立ち合いから突っ張って「突き出し」で勝ち、12勝3敗で初めての十両優勝を決めました。

金峰山はカザフスタン出身の27歳。

令和3年の九州場所で三段目、100枚目格付け出しで初土俵を踏み、順調に番付を上げていき、去年の春場所で新入幕を果たしました。

この場所で11勝4敗の成績を残して敢闘賞を受賞しましたが、西前頭12枚目で臨んだ先場所は4勝11敗で負け越して十両に陥落しました。

西の十両筆頭の今場所は身長1メートル95センチ、体重178キロの体格を生かした持ち味の力強い突き押しで初日から4連勝したほか連敗はせず、安定した相撲で白星を重ねました。

金峰山は「落ち着いて自分の相撲を取ることができた。木瀬親方から『金峰山の強いところは突っ張りだよ』と言われて稽古をしていたので、意識して使っていた。来場所もたくさん勝てるように続けていきたい」と話していました。

幕内の懸賞合計本数 九州場所で最多の1667本

28年ぶりに15日間の全日程で入場券が完売となった大相撲九州場所で、幕内の取組にかけられた懸賞の合計本数も九州場所では最多の1667本となりました。

大相撲九州場所は場所前に入場券が平成8年以来、28年ぶりに15日間の全日程で完売するなど盛況となっています。

日本相撲協会によりますと九州場所の幕内の取組にかけられた懸賞の15日間の合計本数は1667本で、平成27年の1579本を上回り、九州場所としては過去最多となりました。

今場所は横綱・照ノ富士が不在のなか、琴櫻と豊昇龍の二大関が千秋楽まで優勝争いをしているほか、新大関・大の里にも注目が集まり、盛況な場所になったことが数字の上でも示されました。

阿炎が2回目の殊勲賞 技能賞は若隆景が5回目の受賞

大相撲九州場所の三賞選考委員会が開かれ、ここまで11勝をあげている前頭3枚目の阿炎が殊勲賞に選ばれました。

九州場所の三賞選考委員会は千秋楽の24日、福岡市の福岡国際センターで開かれ、23日、14日目までに11勝をあげている前頭3枚目の阿炎が殊勲賞に選ばれました。

阿炎は今場所、7日目に大関・豊昇龍を破るなど、殊勲の星をあげていることが評価されました。

阿炎は2回目の殊勲賞受賞です。

技能賞は前頭2枚目の若隆景が5回目の受賞となりました。

若隆景は今場所、ここまで10勝をあげ左の「おっつけ」の技術の高さが評価されました。

このほか、前頭6枚目の隆の勝は、終盤まで優勝争いに絡んだ活躍が評価され、千秋楽の若隆景との一番に勝って11勝目をあげれば4回目の敢闘賞に選ばれます。

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