NHK杯女子SPで演技する千葉百音選手=国立代々木競技場で2024年11月8日、猪飼健史撮影

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦中国杯の女子ショートプログラム(SP)が22日、中国・重慶で行われ、昨季の4大陸選手権覇者の千葉百音選手(木下アカデミー)が70・86点で首位発進した。2位は0・02点差でアンバー・グレン選手(米国)が追う。シリーズ上位6人が進むファイナル争いの最終決戦とあって、SPから激しい戦いとなった。

 仮にフリーでもSPの順位のままだった場合は、第4戦NHK杯2位の千葉選手と第3戦フランス大会優勝のグレン選手が自動的にファイナルへ進出。もう1枠は、第2戦スケートカナダと第5戦フィンランド大会でいずれも2位となった松生理乃選手(中京大)が進む。

 だが、この日のSPで3位の住吉りをん選手(オリエンタルバイオ・明大)は首位と0・38点差、5位の渡辺倫果選手(三和建装・法大)も1・78点差という大接戦。フリーでは住吉選手が基礎点9・5点の4回転トーループ、渡辺選手は基礎点8点のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)という大技の投入が予想される。

 千葉、グレンの上位2選手がこのまま崩れなければ、第3戦3位の住吉選手はその2選手を超える逆転優勝がファイナルへ唯一の条件。また、第1戦スケートアメリカ2位の渡辺選手はSPの上位3選手を抑えて逆転優勝か、2位となった上で2戦合計得点で松生選手を上回る必要がある。

 昨季世界選手権銅メダルの金采衍選手(韓国)もこの日は大きなミスなくまとめて、首位と1・59点差の4位につけた。第3戦で4位となっており自力でのファイナル切符はないが、指折りの実力者であることに変わりはない。23日のフリーからも目が離せない。【倉沢仁志】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。