ゴールボールは、視覚障害がある選手が1チーム3人で鈴の入ったボールの音を頼りに交互にボールを転がして得点を競う競技で、22日、国際大会の「ジャパンパラ大会」が埼玉県所沢市で開幕しました。
大会には、パリパラリンピックで金メダルを獲得した日本のほか、世界ランキング23位のポーランド、世界35位のオーストラリアが出場しました。
日本は2つのチームに分かれて臨み、予選でポーランドと対戦した日本のAチームは、キャプテンの金子和也選手が体調不良で欠場しながらも、序盤から得点を重ね、パリ大会で堅い守りを見せた萩原直輝選手を中心にディフェンスでしのいで、14対6で勝ちました。
続いて、日本のBチームがオーストラリアと対戦し、前半、パリ大会の決勝で金メダルをたぐり寄せる決勝点を決めた佐野優人選手が、1対1の同点から、コントロールのよさを生かしたスローで連続で3点を奪ってリードを広げました。
佐野選手は守備でも持ち味の安定感を見せて、日本は4対1で勝って、チームの勝利に貢献しました。
ゴールボール男子のジャパンパラ大会は23日まで開催されます。
佐野優人「4年後のロサンゼルスに向けて底上げ」
オーストラリアに勝利した日本のBチームの佐野優人選手は「初戦で絶対勝ちたいと臨んだので、無事に勝利できてよかった。4年後のロサンゼルスパラリンピックに向けて日本チームとして底上げをしていくために、みんなの個性が出ていい大会になればいい」と話しました。
そのうえで「パリから羽田空港に帰ってきた時に300人くらいの人がいて、びっくりした。パラリンピックで活躍すると、ここまで多くの人に見てもらえるのだと感じた。パリ大会でゴールボールを見て、大会を初めて見に来る人がたくさんいればいいと思う」と述べ、パリ大会での活躍が競技の認知度向上につながることを期待していました。
萩原直輝「日本のゴールボールをもっと盛り上げたい」
ポーランドに勝利した日本のAチームの萩原直輝選手は「勝利できてうれしい。自分は守備のポジションで、相手のボールに徐々に合わせていこうと思っていたが、ブランクもあって、パリパラリンピックではしなかったような動きもあったので、修正していきたい。次のロサンゼルス大会に向けてできることをやっていきたい」と話しました。
会場を訪れた大勢の小学生から大きな歓声を送られたことについて「パリ大会をほうふつとさせるようでうれしかったし、試合を楽しむことができた。日本のゴールボールをもっと盛り上げていきたい」と抱負を話していました。
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