元横綱の北の富士勝昭さん=東京都墨田区の八角部屋で2016年5月5日、竹内紀臣撮影

 大相撲の元横綱で解説者としても活躍した北の富士勝昭さんの死去が明らかになって一夜明けた21日、元大関・千代大海の九重親方(48)が九州場所が開かれている福岡国際センターで取材に応じた。

 自身の師匠だった先代九重親方(元横綱・千代の富士、2016年死去)は、北の富士さんが育て上げた。九重親方は「北の富士さんには『俺から見たら孫だから』と声をかけてもらっていた」と沈痛な面持ちだった。

 「九重」の名跡は北の富士、千代の富士、千代大海と受け継がれている。

 九重親方は「改めて北の富士さんの師匠としての功績を考えた。自分の師匠(千代の富士)や北勝海さん(八角理事長)ら多くの関取を育て、僕にとっては憧れ。生き方が勉強になる。理想像に一歩でも近づきたい」と気を引き締めた。

 「僕が現役の時は辛口で解説をしてくれたが、身内としての愛情と分かっていた」とも語る。「ダンディーな着物姿は、胸元を開いて粋な遊び心があった」と在りし日に思いをはせていた。【武藤佳正】

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