フリーから一夜明け、取材に応じる鍵山優真=フィンランド・ヘルシンキで2024年11月17日、吉田航太撮影

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦フィンランド大会は16日、ヘルシンキで男女フリーが行われ、男子はショートプログラム(SP)首位の鍵山優真選手(オリエンタルバイオ・中京大)がフリー5位ながら合計263・09点で、第4戦NHK杯に続く優勝を果たした。女子はSP首位の吉田陽菜選手(木下アカデミー)が合計199・46点で優勝。ともに2年連続のGPファイナル(12月・フランス)進出を決めた。

 GPフィンランド大会の男女フリーから一夜明けた17日、優勝した鍵山優真選手や吉田陽菜選手ら日本選手が現地で取材に応じた。

 鍵山選手はミスが続いた前日のフリーを「気持ちの弱さが前面に出てしまった。緊張や優勝しないとという思いもあり、いつも通りの演技をすること以上の余計なことを考えてしまった」と振り返った。演技後は悔しさで涙が止まらなかったといい、「昨日は自分の中での最低を味わった。もう前に進むしかないので、とにかく全力で突き進んでいきたい」とGPファイナルへ向けて再起を誓った。

 昨年の中国大会ぶりのGPシリーズ制覇を果たした吉田選手は「昨年の優勝は驚きとうれしさが一番大きかったが、今回は『もっとできるな』という思いと、安心感が大きい」とホッとした表情を浮かべた。今季のGPは2戦とも競り合った選手に減点があったことに触れ、「もう運を使い果たしてしまっていると思う。ファイナルは自分との勝負の試合にしたい」と語った。【ヘルシンキ玉井滉大】

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