大相撲九州場所5日目(14日・福岡国際センター)
○豊昇龍(小手投げ)若隆景●
この日が通算500回出場の豊昇龍が初日からの5連勝を飾った。豪快な逆転勝ちに「勝ててよかった」と素直に喜んだ。
低い当たりの若隆景を突き起こし切れず、逆におっつけで起こされ、一気に左足が俵にかかった。しかし、今場所好調の要因にもなっている動きの良さが出た。「前に出る意識」を強くしつつ、左へ回り込み、最後は攻める相手の出足も利用し、右足を跳ね上げながらの小手投げで若隆景を一回転させた。
若隆景は対戦成績3勝6敗と苦手とする相手だった。低い姿勢で素早く仕掛けてくることは、頭の中にあり「慌てないで、前に出る相撲をすると集中した」。苦しくても簡単に引かなかった意識が白星につながった。
取組後の支度部屋では2018年初場所の初土俵から通算500回出場だったと知らされ、目を見開き「もう7年目早いな、勝ててよかった」と驚いた豊昇龍。4日目に新大関・大の里が敗れ、大関陣の勝ちっ放しは豊昇龍だけだ。
土俵下で勝負を見つめた九重審判長(元大関・千代大海)が「大関が頑張ってくれている」。豊昇龍は「(連勝は)気にしていない」。だが、そんな大関が横綱不在の九州の土俵を引き締めている。
【林大樹】
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