前半14分、先制のシュートを放つ長崎のFWマテウス・ジェズス選手(中央)=長崎市幸町で2024年11月10日午後2時17分、尾形有菜撮影
写真一覧

 サッカーJ2のV・ファーレン長崎は10日、ホームのピーススタジアム(長崎市幸町)でのリーグ最終戦で愛媛FCを5―2で降したが、2位の横浜FCが引き分けたためJ1自動昇格はならなかった。だが、3~6位でJ1昇格の残る1枠を争うプレーオフ(PO)につながるゴールラッシュに今季ホーム最多の1万9902人の観客が沸いた。リーグ3位が確定した長崎は7季ぶりのJ1昇格を目指し、PO第1戦の12月1日、ホームで6位のベガルタ仙台と戦う。

 試合は雨の中、午後2時過ぎに始まった。長崎は前半14分、FWマテウス・ジェズス選手が左足でシュートを決めて先制。その後もFWマルコス・ギリェルメ選手の2連続ゴール、MF松沢海斗選手、ジェズス選手のゴールで快勝した。

 この日、長崎が勝ち、勝ち点差3で2位の横浜FCが敗れれば、長崎が2位となりJ1への自動昇格が決まったが、横浜FCが同時間帯のレノファ山口FC戦で引き分けたため、長崎の昇格は持ち越しとなった。POは3~6位の4チームがトーナメント形式で争い、長崎は12月1日に仙台に勝ち、4、5位戦の勝者にも同7日にホームで勝てば昇格が決まる。

 この日の試合後、長崎の下平隆宏監督は「(自動昇格まで)あと1ポイント足りず、『あの試合が』『あのプレーが』と思うところはたくさんあるが、常に前を向いてここまで来て一番良い状態でPOに入れる。あと2試合、何とかつかみ取りたい」と語った。

 MF秋野央樹主将は「僕たちは必ずJ1に昇格する。このピーススタジアムで県民の力を結集し、必ず最高の舞台にしたい。残り2試合、共に戦ってほしい」とサポーターに呼び掛けた。ギリェルメ選手は「残り2試合に向けてモチベーションがすごく上がっている。自分たちがやらなきゃいけない」と気を引き締めた。

 娘と観戦した大村市の主婦、福迫悦子さん(68)は「もやっとした気持ちは拭えないが、『あと2試合も見ることができる』とプラスに捉えたい。どの席で観戦しようか、今からワクワクしている」。同市の会社員、山崎淳さん(46)は「今まで積み上げてきたものが必ずある。POで今まで以上の実力を発揮し、10日に発表された新しいエンブレムをJ1の舞台で見たい」と期待した。【尾形有菜、百田梨花】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。