スポーツの秋、駅伝シーズンも真っ盛り。
そんな中、大阪市では2日、全国大会の出場をかけた高校の駅伝大会が開催されました。

しかし、大会の途中に雨脚が強くなって、異例の中止になってしまいました。

ソレってどうなの?6日のテーマは「高校駅伝、ももまで水没し激走」です。

駅伝が中止となるほどの雨とは、一体、どのくらい降ったのでしょうか。

激しい雨が降り、冠水するコース。
普段、私たちが見ている駅伝とは全く違う景色です。

選手たちも足を上げて必死に走ろうとはしていますが、ももの辺りまで押し寄せた茶色く濁った水で、まともに走れていません。

この日、大阪市では大雨警報が出され、午後2時過ぎまでの1時間で41mmの激しい雨を観測。
11月の観測史上最多の降水量となりました。

大会の中止が発表されたのは午後2時ごろ。
異例のことですが、中止になったのはレースが続いている途中のことだったそうです。

首位を走っていた関西創価高校陸上部の北川竜之助監督は、当時の状況について「1、2区は普通の雨だったので、そこまで走りにくさはなかったと思う。3区くらいから雨脚が強くなってきた。レース終わりにチームメートたちが共有した動画では、ある地点では膝くらいまでの水があった。これはレース途中で終わるのはしょうがないと思った」と話します。

大会は急きょ中止となりましたが、3日後の5日、代わりの大会が行われました。

全チームが完走していた3区までは中止当日のタイム。
4区以降は陸上競技場のトラックを走ったタイムの合計で順位が決定。

3区の時点で首位だった関西創価高校が、そのまま逃げ切って優勝しました。

関西創価高校陸上部・北川竜之助監督:
4区の藤田は2番目に長い8km。それをもう一回3日後に走るのは、本人的にもなかなかきついなって、言葉には出していなかったが、顔とか雰囲気からは「もう一回か」という気持ちは多少あったと思う。

青山学院大学陸上部の原晋監督は、再び長い距離を走ることになった学生の気持ちについて「アスリートファーストに立った視点で、多少時間を置いても良かった。大会後3日という猶予は、高校生の体力を考えたときには、1週間くらい時間を置けば理想的」と話します。

また、運営側が大会を中止する判断は遅いとしつつ、「(中止の)判断はもう少し早くできたんじゃないか。その対策は今までにない状況だったので、後手に回ったという点では致し方ないが、今後に生かしてほしい」と話し、今後への教訓になったといいます。

異例の天候が今や当たり前になる時代。
急な悪天候や猛暑での大会の開催など、運営側も難しい判断を迫られています。

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