社会人野球のわかさ生活第74回JABA京都大会は2日、京都市のわかさスタジアム京都で、4月30日に雨天でサスペンデッドゲーム(一時停止試合)になった決勝が六回表から再開され、東芝が5―1でヤマハを破り、33大会ぶり2回目の優勝を果たした。頂点に導いたのは新人右腕だ。
サスペンデッド、降雨と2日続けての順延という難しいコンディションにもかかわらず、東芝はルーキーの快投が光った。六回から再開された決勝。新人右腕・笹森公輔投手が4回を1安打、無失点で投げ切った。
準決勝で大阪ガスをわずか94球で完封してから中2日。雨天順延による登板にも「疲れもなくてコンディションは整っていた」と頼もしかった。ツーシームとスライダーをうまく操りながらボールを低めに集め、強打のヤマハ打線を打たせて取った。出した走者は八回に安打で許した一人のみ。安定感は抜群だった。
東芝のチームカラーである赤と白のユニホームに背番号「15」を着ける。その姿は日米通算203勝を挙げた元広島のエース、黒田博樹さんと重なる。得意球も同じツーシームだ。上武大3年の時から動画を参考にして改良を重ね、「(黒田さんは)長く野球を続けられる術を持っている」と目標にする存在だ。
今大会は計20回を投げて1失点で最高殊勲選手賞に輝いた。「自信は少しだけついたけど、個人タイトルは気にしてなくて。チームが優勝すればそれでいい」。厚い投手層を誇るチームに貴重な一枚が加わった。【皆川真仁】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。