(米時間26日、大リーグ・ワールドシリーズ第2戦 ロサンゼルス・ドジャース4―2ニューヨーク・ヤンキース=ドジャース2勝)
初のワールドシリーズ(WS)で高ぶる気持ちもあったのだろう。立ち上がり、ドジャースの山本由伸は制球がややばらついた。
味方が1点をリードした直後の三回だった。2死走者なしで、ソトに対し、外角を狙った真っすぐが内よりに入り、特大の同点本塁打を右翼席に放り込まれた。
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ただ、26歳の右腕は大崩れしないすべを知っている。とにかく、球を低めに集める。味方が再び勝ち越した直後の四回はこの試合初めて三者凡退に抑え、マウンドでほえた。
回を追うごとに制球を取り戻し、三回に本塁打を打たれた後は打者11人をぴしゃり。七回、先頭打者を打ち取った後に交代する際、マウンドでロバーツ監督にねぎらわれると、柔らかな笑みをのぞかせた。
メジャー1年目で臨んだ初の大舞台。ドジャースと12年総額3億2500万ドル(当時約463億円)の大型契約を結んだ重圧を常に感じているのだろう。「(レギュラー)シーズン中に離脱している期間が長かったので、何とかチームに貢献したいという気持ちが強い」。そんな意気込みを口にしていた。
山本は試合後、テレビ中継のインタビューで「とにかく今日の試合に勝てたので、ほんとにうれしく思います」と語った。
WSで日本選手が勝利投手になるのは、2007年のレッドソックス・松坂大輔以来、2人目となる。チームをさらに勢いづかせるだけでなく、記録に残る快投だった。
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