26日に開かれた女子第36回全国高校駅伝競走大会群馬県予選(県高体連、毎日新聞社など主催)。1年生6人のみで挑んだ共愛学園が初の都大路出場権をつかんだ。全国中学校駅伝大会での優勝経験がある加藤雅史監督を指導者に招き、県内の有望選手が集結。高校から長距離に転向した選手もおり、少数精鋭ながら「都大路を走る」を目標にかかげて競い合ってきた。
1区の稲井円花主将は、スタート直後から先頭集団について落ち着いた走りを見せ、区間1位の選手とほぼ同時にたすきをつないだ。稲井に背を押されて飛び出した2区の田村爽葉は、「100ある力を100出せた」。後続を徐々に引き離し、2位に18秒差をつける走りを見せた。3区の金子希来莉も「2人がいい流れで来てくれた。1秒でも早くつなぎたい」と好走した。
4区の新井萌々花は、中学時代は800メートルが専門。加藤監督のすすめで転向し、3000メートルのタイムは入学時から約30秒縮めたという。「チームで一番遅い」と苦笑いしつつも、先頭を譲らずたすきをつないだ。
独走状態だった5区の栗原未羽は快調に飛ばし、「折り返し地点に誰もいなくてほっとした」。人さし指を立てた右手を掲げるフィニッシュのポーズは、仲間と相談して決めていた。「やった」と笑顔でテープを切り、待ち受けていたチームメートと涙を流して喜び合った。
加藤監督は「チームの和を大事に、つないでつないで走ることができた」と振り返り、「全員1年生なので、全て吸収してくれる。都大路では群馬代表の自覚を持ち、チャレンジャーとして臨みたい」と語った。稲井主将は「群馬の他のチームの思いも背負って走る。自分たちの限界を試したい」と意気込んだ。【日向梓、加藤栄】
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