【岡山シーガルズ-アランマーレ】試合に勝利して喜び合う岡山シーガルズの宮下(中央)=Asueアリーナ大阪で2024年5月1日、久保玲撮影

 黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会は1日、Asueアリーナ大阪(大阪市中央体育館)で開幕し、女子グループ戦A組で、岡山シーガルズ(岡山)はアランマーレ(山形)を3―0で降し、白星発進した。今大会限りでの引退を発表している岡山シーガルズの元日本代表セッター、宮下遥選手は「一緒に頑張っている仲間と一本一本をしっかりとかみ締めながら、戦っている姿をお見せできたら」と話した。主なコメントは次の通り。

印象深い試合は「昨年のリベロ」

 (試合を振り返り)アランマーレさんとはリーグで何度か対戦しました。勝ちはしていたんですけど、乗せると負けも覚悟しなきゃいけない相手だと思っていました。

 スタートから良い集中で入れました。アランマーレさんがいろいろな選手を試そうとする中で生まれたミスにも助けられて、一方的な展開になったのかな。初日で慣れない中で、自分たちが大きなミスを出さなかったことは、一つ良かったと思いました。

 アランマーレさんはすごく調子が良く、「自分たちがちゃんとしなければ足をすくわれる」という覚悟を持っていました。決して受け身にならず、緊張感を持って入ることを意識しました。若い選手はちょっと迷うプレーもあるだろうと思っていたので、私の動きでうまく引っ張っていけたらいいなと思っていました。

 (これまでのこの大会で印象深い試合)昨年、初めてリベロで出させてもらった試合です。バレー人生の中でも、すごく新鮮な気持ちで取り組めた試合でした。いつもはいろんなものを背負ってやっている分、初めてそういうものを考えず、シンプルに新しいことに挑戦できた時間でした。

 昨年のリベロの経験は周りからすると、「えっ?」というものだったと思うんですけど、機会をいただけて監督に感謝しています。「こんなこともバレー人生の中で経験できるんだ」という気持ちになれたのは、良かったと思います。

【岡山シーガルズ-アランマーレ】第1セット、トスを上げる岡山シーガルズの宮下=Asueアリーナ大阪で2024年5月1日、久保玲撮影

 (今大会への思い)最後っていうのは正直、実感がないです。いつも通り、明日も試合が来るっていう感覚です。「これもしていきたいな」「あれやりたいな」というのではなくて、一緒に頑張っている仲間と一本一本をしっかりかみ締めながら、戦っている姿をお見せできたらいいなと思います。

 (後輩に見せたい姿、チームに残したいものは)やっぱり、中心でやっていくっていうのはすごく覚悟がいることですし、大変なことだと思うんですけど、そこをできるかできないか、やるかやらないかは本当に自分次第なので。他人ではなくて、「最後は自分自身」というところを伝えているし、そういうところも見てもらえればいいかなと思います。

 (前回大会は準決勝で敗退。「今大会は決勝まで勝ち上がりたいか」と問われ)そこには挑戦していきます。でも、やることは一戦一戦、目の前の試合に挑戦することだけ。先を見すぎず、今までやってきたことに挑戦する大会にしたいと思います。

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