男子決勝の代表戦で相手と組み合う東海大の木原慧登選手(左)=兵庫県尼崎市のベイコム総合体育館で2024年10月20日、吉川雄飛撮影

第26回全日本学生柔道体重別団体優勝大会・男子決勝(20日、兵庫・ベイコム総合体育館)

○東海大3―2明治大●

 抽選で代表に選ばれた瞬間、東海大の木原慧登選手(1年)は心の中でガッツポーズしていた。「自分がヒーローになってやる」。優勝が懸かる一発勝負でも、怖さはなかった。

 7人制で決着がつかず、2―2で迎えた代表戦。引き分けだった3人の中から抽選で選ばれた73キロ級の木原選手は「次は勝てる自信があった」という。

 意気揚々と畳に上がった開始4分39秒、相手が背負い投げにきたところを内股で返し、技ありで勝利。「うまく反応できました。もう、気合ですね」と興奮冷めやらぬ様子で振り返った。

 東海大相模高(神奈川)1、2年の時に全国高校総体を連覇し、2022年の世界カデ(15~17歳)選手権で優勝。今月上旬の世界ジュニア選手権でも2度目の世界大会優勝を果たし、既に百戦錬磨の経験を持つ。「1年生でも木原は度胸の座り方が違う。(代表戦も)よほどのことがなければ大丈夫だと思った」と上水研一朗監督は話す。

 「次にこういう場面を迎えても、自信を持って臨める」と木原選手。柔道界の新星がまた一人、結果を残した。【吉川雄飛】

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