日本相撲協会は30日、大相撲夏場所(5月12日初日・両国国技館)の番付を発表した。西大関の琴ノ若は琴桜に改名した。

◆50年ぶり復活「自分のしこ名と思ってやる」

 偉大な名を受け継ぎ、覚悟と感慨がにじんだ。母方の祖父で、元横綱のしこ名を襲名した大関琴ノ若改め琴桜。30日に千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で開いた記者会見にピンク色の着物姿で臨み、「名前が変わっても、自分は自分。自分のしこ名だと思って、今まで通りやれることをやっていきたい」と誓った。

新しいしこ名のサインを手にする大関琴ノ若改め琴桜

 「猛牛」と称された琴桜の名が1974年名古屋場所以来、50年ぶりに復活。大関昇進でしこ名を継承という、幼少期に先代佐渡ケ嶽親方でもある祖父と交わした約束を実現させた。「不思議な感覚。まず一つ約束を守れたのは良かった」と喜んだ。しこ名の下の名も、祖父の「傑将(まさかつ)」にちなんで「将傑(まさかつ)」に改名した。  父で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)からしこ名を継承し、番付を駆け上がってきた。琴ノ若に別れを告げても、これまで通り己を貫くつもりだ。「先代に追いつけるように、そこがつかめる地位に来た。上に上がれるようにやっていく」と意欲を語る息子に、師匠は「縁起のいい花と言えば桜、相撲と言えば琴桜。強く、愛される力士になってほしい」と願った。  新大関の先場所は10勝に終わり、夏場所で初賜杯を目指す。「もちろん優勝を目指してやっていかないといけない。相撲をもっと極めていく」。土俵で自分らしい琴桜を表現する。(丸山耀平) 

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