第49回社会人野球日本選手権大会(毎日新聞社、日本野球連盟主催)が29日から大阪市の京セラドーム大阪で開幕する。九州からは今年の都市対抗野球大会出場を逃した西部ガス(福岡)、JR九州(福岡)、Honda熊本(熊本)が出場する。3チームの戦力を紹介する。【藤田健志】
西部ガス 厚い投手陣 若手俊足コンビが打の鍵
西部ガスは4月のJABA岡山大会で、5試合でわずか4失点。3試合で零封勝ちし、自慢の投手陣を前面に出し、昨年の九州大会に続き、主要JABA大会を制しての日本選手権出場となった。
岡山大会で最優秀投手賞に選ばれたエースの村田健投手(30)、右腕・高椋俊平投手(28)、左腕・田中和正投手(29)の先発三本柱に加え、最速155キロの林田夢大投手(21)が中継ぎエースに成長。投手は着実に選手層が厚くなっている。打線では樋口昇樹選手(23)と福岡大出身の新人・園田恵大選手(22)の若手俊足コンビの出塁率が鍵を握ってくる。就任1年目の松薗史敏監督(35)は「投手を中心に守りを意識高くやっていく」と意気込む。
JR九州 左腕2投手に安定感 チーム引っ張る山脇選手
JR九州は左腕2投手に安定感があった。エースの鷲崎淳投手(26)は延長タイブレークまでもつれ込んだ日本選手権九州地区予選準決勝の大福ロジスティクス(熊本)戦で完封するなど、防御率0・86で最高殊勲選手賞を獲得。井上翔夢投手(34)は2回戦でKMGホールディングス(福岡)を打たせて取る投球で1安打完封と、ベテランならではの投球術を見せた。
打線は1番の山脇彰太選手(25)が初戦で初回先頭打者本塁打をマークするなど、打率4割7分1厘でリードオフマンの存在感を示した。都市対抗を含めた2大大会での初采配となる中野滋樹監督(44)は「チャレンジャーなので攻めも守りも積極的にやっていきたい」と語る。
Honda熊本 復活した強力打線 片山投手に存在感
Honda熊本は強打が復活した。ファーストストライクから積極的に仕掛ける姿勢を示し、予選は4試合で30得点を奪い、チーム打率4割1厘。都市対抗出場が8年連続で途切れた鬱憤を晴らした。指名打者で打撃に専念した稲垣翔太選手(31)は打率6割1分1厘で首位打者賞を獲得し、中軸の役割を果たした。同じ左打者の宮川海斗選手(26)は長打力と勝負強さが光った。
投手陣は左横手の島袋圭亮投手(30)が先発に中継ぎに大車輪の活躍。エースの片山雄貴投手(31)も新たにチェンジアップを駆使するなど安定感があった。昨年の日本選手権は準優勝。渡辺正健監督(55)は「去年と違う景色を見たい」と優勝を目指す。
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