文部科学大臣顕彰はパリオリンピック・パラリンピックでメダルを獲得した選手122人と指導者に贈られ、入賞した選手などには表彰状が贈られます。
8日、都内のホテルで開かれた式典では選手を代表して
▽陸上女子やり投げで、女子のフィールド種目では日本選手でオリンピック初のメダルとなる金メダルを獲得した北口選手と
▽パラリンピックの自転車、女子個人ロードレース、運動機能障害のクラスで2大会連続の金メダルを獲得した杉浦選手が、
スポーツ庁の室伏長官から顕彰状を受け取りました。
そして、室伏長官が「トップ選手たちがしのぎを削る姿が、スポーツのすばらしさを世界中に示してくれたと確信している。将来を担う子どもたちに夢と感動を与えてくれた」と健闘をたたえました。
このあと、まず北口選手があいさつし「声援が自分の力になることを改めて実感した。これを励みとし、新たな目標に向かってまい進していきたい」と決意を語りました。
続いて、日本選手のパラリンピック金メダル最年長記録を更新した53歳の杉浦選手は「さまざまな支援と協力のおかげで『自分史上最強』に挑み、戦い抜くことができた。障害や年齢にあらがい、全力を尽くす我々を見て、“可能性は誰にでもある”と希望を持ってもらえたら幸いだ」と語りました。
女子やり投げ 北口榛花「周りの支えの大切さ」
陸上女子やり投げの北口榛花選手は「ここにいる選手たちは、1人だけで今回の成績を成し遂げられなかったと思うので、周りの支えの大切さが伝わればと思ってあいさつした」と話しました。
また、同じ投てき種目で陸上男子ハンマー投げのアテネオリンピック金メダリストの室伏長官から顕彰状を手渡されたことについて「オリンピック後、初めて会って、少し話もできたので、楽しかったし、とてもうれしかった」と笑顔を見せました。
そのうえで、子どもたちに「私も水泳やバドミントンをしていたので、いろいろなスポーツに挑戦してほしい。そこから人生の経験として得られるものはたくさんあると思うので、とにかくいろんなことにチャレンジしてほしい」とメッセージを送りました。
体操男子 橋本大輝「さらに頑張っていきたい」
体操男子団体で金メダル奪還を果たした橋本大輝選手は「今後もまだまだ目標があるので、これを糧にさらに頑張っていきたい。団体での演技を見て、感動したと言ってもらえることもあったし、体操を認知してもらうこともできたと思う。これを絶やさず、次世代に体操のすばらしさを知ってもらえるように頑張っていきたい」と話していました。
レスリング女子 藤波朱理「さらに強くなれる」
レスリングの女子53キロ級で金メダルを獲得した藤波朱理選手は「本当にうれしく思う。オリンピックを通してさらに強くなれると思った。今後はより高い目標を持って、ロサンゼルスオリンピックはもちろんだが、その前にある名古屋でのアジア大会の優勝を目指して頑張っていきたい」と話していました。
フェンシング女子 江村美咲「これからも走り続けたい」
フェンシングの女子サーブル団体で銅メダルを獲得し、開会式では日本選手団の旗手を務めた江村美咲選手は「そうそうたるメンバーの中で、フェンシングの選手がこれほど多く顕彰を受けたことは今までなかったと思うので、これからも走り続けていきたい。勝ち続けるためには、次世代の若い選手と一緒に盛り上げていかなければいけないと思うので、自分のことだけでなく視野を広くして取り組んでいきたい」と話していました。
競泳 視覚障害のクラス 木村敬一「人間の可能性は無限」
パリパラリンピック、競泳の視覚障害のクラスの2つの種目で金メダルを獲得した木村敬一選手は「パラリンピックは『人間の可能性を示す大会』だと言われるが、自分自身も新たな技術にチャレンジして、人間の可能性はまだまだ無限だということを体現できたと思う」と大会を振り返りました。
そして、式典での杉浦佳子選手のあいさつに触れ「障害や高齢については『乗り越える』という表現が使われることが多いが、『あらがう』という表現はいいなと思った。いかに自分の障害にあらがって、その中でどこまでパフォーマンスを伸ばせるかというところは、本当におもしろい追求だと感じている」と話していました。
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