町田-川崎 前半、シュートを放つ町田・中島=5日、Gスタで
前半13分、左サイドを抜け出した藤本から中央でパスを受け、「迷いなく振り抜いた」と右足で先制点をたたき込んだ。気迫に満ちた表情で真っ先にベンチに向かい、歓喜の輪でもみくちゃにされた。J1の歴代4位となる年長記録でのゴールは、年齢を感じさせない豪快な一撃だった。 試合はその後に守備が崩れて1-4で今季初の逆転負け。「町田が勝つためにできることを精いっぱいやってきた」と振り返る中島の表情は浮かなかったが、ひたむきな姿勢はこれまでも若手に刺激を与えてきた。町田―川崎 前半、ゴールを決め藤本(手前)と抱き合って喜ぶ町田・中島
首位を快走したシーズン前半は出番に恵まれなかった。それでもプロ通算600試合以上に出場した実績がある大ベテランは、控え組の練習でサボらずボールを追い回した。23歳の林が「文句を言わず黙々とやっていた」と敬意を払うように、競争心を背中であおった。衰えを感じさせるどころか、疲労がたまりやすい夏場の終わりに調子を上げ、9月以降に先発出場を重ねている。広島-町田 後半、ベンチで指示を出す町田・黒田監督
過酷な戦いを強いられる最終盤での優勝争い。初昇格の町田ならなおさら、豊富な経験値は頼もしい武器になる。ある試合後、中島はこう漏らした。「もうできないっすよ。めちゃくちゃきつかったですもん」。若々しく日焼けした顔には、余裕が漂っていた。(加藤健太) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。