Jリーグ

●FC町田ゼルビア1―4川崎フロンターレ○(5日・町田GIONスタジアム)

 町田の黒田剛監督が語った言葉が、敗北を端的に表していた。

 「自滅した形。自分たちがやるべきことをもっと徹底し、こういう形で失点しないのが絶対的に必要」

 40歳のベテランFW中島裕希の先制点で幸先の良い出だしだった。だが、町田の規律が徐々に乱れ始める。前半28分に、相手陣内での球際の攻防でボールを奪いきれず、川崎に中央に空いたスペースを使われて同点に追いつかれる。その10分後にはGK谷晃生のパントキックが自陣内で相手に渡るミスが出て、あっさりと逆転を許した。谷は「今日は全部自分のせい。申し訳ない」と自らを責めた。

 後半もPKなどで失点を重ね、終わってみれば今季のリーグ戦最多の4失点。町田が強みとする組織力や個々のハードワークでほころびが目立った。主将の昌子源はこう振り返った。

 「防げる失点の方がどちらかというと多い。(普段は)失点が少ないチームなので、これだけ失点しているのは何かしらの要因がいっぱいあると思う」

 町田は最も避けるべきものとして、常に「連敗」を公言してきた。だが、黒田監督が就任しJ2優勝を果たした昨季以降で、初めてのリーグ戦連敗を喫した。

 黒田監督は「いつかは食らうこと。そんなに引きずって何かをすることではない」と冷静に受け止めたが、優勝争いから一歩後退する痛い黒星となったのは間違いない。【高野裕士】

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