新シーズン開幕に向けた記者会見で司会を務めた宇野昌磨さん=東京都新宿区で2024年9月30日、猪飼健史撮影

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズに出場する男女シングル日本代表選手が30日、東京都内で記者会見に臨み、10月から本格化するシーズンへの意気込みを語った。会見では今年5月に現役を引退した宇野昌磨さん(26)が「初MC」を務め、選手との巧みな掛け合いを披露した。

 出席した選手は、今季のテーマや集中法などをフリップに記入して紹介。宇野さんは自身の経験や冗談も交えながら、後輩選手にアドバイスを送った。

 宇野さんの仕事ぶりへの感想を求められた坂本花織選手は「いろいろな昌磨くんを見てきたので、そっち側に立っている昌磨くんがめっちゃ新鮮。上からになっちゃうんですけど、めっちゃ大人になったんだなって。前までは『人に興味ない』とか言っていたけど、選手の気持ちも分かるし、コメントもしっかりしていてすごく感動した」と会場の笑いを誘った。

 宇野さんは「みんな後輩なので、ちょっと失礼なことを言っても大丈夫かなという楽な気持ちでやっています」と苦笑いを見せた。

 今季は2026年のミラノ・コルティナダンペッツォ冬季オリンピックのプレシーズンになる。男子シングルで18年平昌大会銀メダル、22年北京大会銅メダルの宇野さんは、五輪の前シーズンに重要なことを問われて「失敗」と答えた。「今季は多くの選手が挑戦するシーズンになる。挑戦に失敗はつきもの。僕も現役時代に失敗から学ぶことが多かったので、失敗を成長するチャンスだと思って、全力で失敗してください」と後輩にエールを送った。【玉井滉大】

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