(28日、神奈川県高校野球春季大会準々決勝 横浜9―4慶応)

 昨夏全国制覇した慶応が、春の県大会準々決勝で横浜に敗れた。横浜は、先発左腕・奥村頼人投手(2年)が六回まで無失点に抑え、打線も13安打を放った。

 両校の対戦は、昨夏の神奈川大会決勝以来、公式戦では約9カ月ぶり。前回、横浜は慶応に惜敗し、3年連続の夏の甲子園出場を逃していた。

 この日は、初回に慶応の先発右腕・小宅雅己投手(2年)が、横浜の先頭打者・阿部葉太選手(2年)に初球を狙われ、右中間を破られた。2死後、4番の椎木卿五主将(3年)には左翼スタンドへ運ばれ、2点を先制された。

 五回、横浜は2本の二塁打などで1点を追加し、慶応・小宅投手を降板させた。さらに上田大誠選手(3年)の中前適時打で1点を加えた。

 6点差となった七回、慶応は1点返し、八回も1点を加えた。横浜に3点追加された九回、慶応は成戸洋介選手(3年)の左前二塁打、鈴木佳門選手(3年)の中犠飛などで2点を返したが、反撃はここまでとなった。

 昨夏甲子園を制した慶応は、新体制となった昨秋、県大会の準々決勝で桐光学園に敗れた。今春は、初戦、3回戦でコールド勝ち。4回戦は7―1で勝利し、準々決勝に駒を進めていた。

 試合後、慶応の小宅投手は「初回から失投して、自分の流れを作れなかったことが反省点」と語り、加藤右悟主将は「0点で終わらずに、点が取れたことはチームとして良かった。夏、今日の負けが良い経験だったと言えるようにしたい」と話した。(手代木慶)

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