オリックス―西武(24日・京セラドーム大阪)
グラウンドに姿を見せた時の大きな拍手が、いかにファンに愛されたかを物語っていた。今季限りで引退するオリックスのT―岡田、安達了一、小田裕也が本拠地最終戦で引退試合に臨み、「らしさ」の一端を見せた。
36歳のT―岡田は五回2死一、三塁で代打で登場した。西武の右腕・今井達也が投じた初球の154キロを強振したが、中飛に打ち取られた。だが、七回に巡ってきた第2打席では155キロの直球を力強く引っ張り、ライナーで右前に運んだ。打球こそ上がらなかったが、通算204本塁打の強打を思わせる鋭いスイングだった。
T―岡田と同学年の安達は六回1死、代打で出場。巧みなセンター返しだったが、中堅手に好捕された。その後は慣れ親しんだ遊撃手のポジションに入り、八回に内野安打を放った。34歳の小田は六回2死三塁で代走で出場した。
3選手はともにオリックス一筋で、低迷期からチームを支えてきた。試合前には始球式があり、T―岡田、安達の息子がそれぞれ「登板」した。捕手役を務めた父たちのミットにボールが収まると、大きな拍手を浴びた。功労者たちへの愛にあふれた心温まる引退試合だった。【石川裕士】
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