ソフトバンク9-4オリックス
打って走ってチームを栄冠に導こうと、ソフトバンクの周東佑京が四回に勝ち越しとなる、貴重な適時三塁打を放った。
4年ぶりのパ・リーグ優勝に向けてラストスパートに入っているソフトバンク。1点を追う四回に2死一、三塁とし、まず22日にプロ初本塁打を放った9番・川村友斗が一塁手のミットをはじく適時打で追い付いた。
川村が一塁に頭から滑り込んだ泥臭い同点打に、続く1番の周東は「心が燃えた」。オリックスの才木海翔の初球の落ちる球を逃さず、逆らわずに左中間へ。快足も飛ばして2点三塁打とし、チームを逆転へと導いた。
今季から選手会長に就任した周東。キャプテンは置かずに主力がチームを引っ張ればよいという小久保裕紀監督の方針の下、チームをまとめてきた。
ただ、夏場に一時的な不振に陥った際には、打順が1番から9番へ回ったことがあった。その際、小久保監督からは「1番の時と表情が違うな」と指摘された。打撃不振もあり、自らの心の隙(すき)を言い当てられたような気がして、気を引き締め直したという。
それでも、9月3日の日本ハム戦では、中堅手として相手の好機に前進守備を取っていた際、頭上を越えそうな打球に下がりながら好捕した。時に厳しい小久保監督に「周東にしか捕れない」と言わしめた。それだけ指揮官の信頼は厚い。
これで8試合連続安打となるなど好調を維持。周東自身も「9月が得意」と話すなど手応えを感じていた。選手会長として目指すペナントに向け、「(優勝を)何とか決められるようにしたい」と力強く宣言して臨んだ一戦で、見事に役割を果たした。【林大樹】
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