サッカー女子WEリーグの高田春奈チェア(理事長)が18日、オンラインで退任会見を開いた。1期2年の任期満了で退くことについて、「(経営面で)インパクトを残せなかったのは、私の不徳のいたすところ」と語った。
WEリーグは11日に臨時理事会を開き、理事長にJリーグの野々村芳和チェアマン、副理事長に日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長がそれぞれ非常勤で就く人事案を決めた。26日の理事会をへて、正式に決まる。
- 開幕直前に体制を刷新、背景にあった対立 サッカー女子WEリーグ
高田チェアは、新しい理事の人事案は選考委員会が決めたものとして、経緯への言及は避けた。16人だった理事は、新体制では9人に減る。女性理事も8人から3人に。女性が少ないという指摘については、「事実としてあると思うが、JリーグやJFAといったステークホルダー(利害関係者)が入るのは大きな力」と述べた。
任期を振り返って、「出し切った」といいつつも、クラブとの連携の難しさもあったと吐露した。スタジアムに託児所を設置するといったWEリーグ独自のルールを設けているが、各クラブにとっては経営上の負担になる側面もあったという。「大切にすべき点だと思っていたが、(簡単に)正解を出せる問題ではなかった」
リーグ戦は14日に4季目が始まった。昨季の1試合平均観客数は過去最多とはいえ、1723人止まり。今季は「勝負の年」と位置づけていたが、道半ばで開幕直後に退く。
「リーグ自体が知られていない課題を感じている。これまでの施策の成果を見届けたい思いはあったが、今後は何らか別の形でサポートしていきたい」と話した。(藤野隆晃)
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