Honda熊本の中村太耀投手=那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で2024年5月31日、藤田健志撮影

 第49回社会人野球日本選手権九州地区予選(日本野球連盟九州地区連盟、毎日新聞社主催)は12日に開幕し、別大興産スタジアム(大分市)と佐伯中央病院スタジアム(大分県佐伯市)で開催される。23年ぶりの大分開催で、13チームが5日間にわたって二つの代表枠を争う。各チームとも、若手選手にかかる期待は大きい。【藤田健志】

 Honda熊本(熊本)の新人・中村太耀投手(23)は最速149キロを誇る本格派左腕で、都市対抗野球九州2次予選でも2試合で救援し無失点。制球力が安定し、変化球でもカウントを稼げるようになった。社会人になって中継ぎでの出番が増えたことで、1球目から100%の力で投げる難しさを感じながらも「ワンポイントやイニングまたぎなど、短いイニングを投げる機会が多くなると思う。本戦で投げられるように予選からアピールしていきたい」と目標を語る。

JR九州の是枝丈一郎選手=那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で2024年5月25日、藤田健志撮影

 JR九州(福岡)の是枝丈一郎選手(22)は新人ながら都市対抗九州2次予選では3番で全4試合に先発し、打率4割2分9厘と結果を残した。日本選手権予選に向けては、打球速度やスイングスピードの改善に取り組み、長打力の向上を狙っている。社会人になって初めて守る二塁守備に一時戸惑いもあったが、華麗なグラブさばきは健在。「塁に出てかき回したい」と50メートル走6秒0の俊足を生かし、チームの得点に貢献する。

 都市対抗本大会で悔しい思いをした選手もいる。入社2年目となるKMGホールディングス(福岡)の林竜平選手(23)は、1回戦で2度の得点圏での打席も含めて3打席連続三振を喫し、4打席目は代打を出された。打ち急いでいたこともあり、現在は軸足となる左足に力をためることができる打撃スタイルに取り組み「チャンスに強くなりたい」と意気込む。

 沖縄電力(沖縄)の山城裕飛選手(24)は都市対抗九州2次予選ではクリーンアップを務めながらも打率1割4分3厘と不振で、本大会では出番がなかった。三振が多く「入社2年目になって、相手投手の配球も変わって対応できなかった」と反省する。フルスイングが魅力の左打者なだけに「三振を減らして、打点にはこだわっていきたい」と予選に向けて前を向いている。

 入場料は大人1000円、チーム券500円、高校生以下は無料。代表決定戦の2試合は、15日午後0時半と16日は当初の午前11時から午前10時開始に変更となり、いずれも別大興産スタジアムで行われる予定。全試合、大分ケーブルネットワークの公式YouTubeチャンネル「おおいたネット」で配信される。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。