幕内最年長の39歳で前頭10枚目の玉鷲はことしの名古屋場所を終えて、初土俵からの通算の連続出場を1628回とし、単独2位となっていました。

秋場所初日も出場を続け2日目の9日の取組で1630回となり、元関脇 青葉城の歴代1位の記録に並びました。

9日の前頭11枚目の佐田の海との対戦では、しこ名を読み上げられた際に場内からは大きな歓声が上がりました。

玉鷲は立ち合いから力強く当たって攻めていきましたが、相手の上体を起こせないまま前に攻めたところを「はたき込み」で敗れ、連続出場の記録を白星で飾ることはできませんでした。

玉鷲は、おととしの名古屋場所で所属する片男波部屋で新型コロナウイルスの陽性者が確認された際、初土俵以来、初めて途中休場しましたが、みずからの意思による休場ではないとして通算の連続出場は継続となっていました。

玉鷲は「みんながさんざん言うから頭には入っていた。土俵に上がったらプロなので自分の相撲を取ろうと思っていた。今まで頑張って本当によかった。いいご褒美だ。本当に感謝だ」と笑顔で話していました。

そして「のまれないように元気でやりたい。また頑張る」と力強く話していました。

幕内最年長 玉鷲とは

モンゴル出身の玉鷲は幕内最年長の39歳。

片男波部屋に入門し、平成16年の初場所で初土俵を踏みました。

入門前に相撲の経験はありませんでしたが、徹底して突き押し相撲を鍛え、平成20年の秋場所で新入幕を果たしました。

その後、数年間は幕内と十両を行き来しましたがのど輪や突っ張り、はず押しといった多彩な技を用いた激しい突き押し相撲を磨いて平成27年の春場所で新三役、小結に昇進しました。

初土俵から所要66場所での新三役は、外国出身力士として歴代1位のスロー昇進でした。

そして平成31年の初場所、関脇で初優勝しました。

34歳2か月での初優勝は年6場所制が定着した昭和33年以降2番目の年長記録でした。

さらに東の前頭3枚目で迎えたおととしの秋場所で2回目の優勝を果たしました。

37歳10か月での幕内優勝は年6場所制が定着した昭和33年以降、旭天鵬の37歳8か月を抜いて最年長の記録でした。

玉鷲はこのほか、幕内での出場回数が1334回で歴代単独6位、幕内での連続出場が989回で歴代単独7位としています。

10日の3日目に出場すれば通算の連続出場が単独1位となるほか、幕内での連続出場は990回となり、宝富士に並んで、歴代6位となります。

「鉄人」と呼ばれる玉鷲はけがの少ない丈夫な体で、40歳を目前にしても年齢を感じさせない張りのある体で土俵に上がり続けています。

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