【日本-フィリピン】先発で2回5奪三振の快投を披露した日本の間木歩=桃園で2024年9月4日、長宗拓弥撮影

野球・U18(18歳以下)アジア選手権1次リーグ最終戦(4日・桃園)

日本13―0フィリピン(五回コールド)

 満を持して主将に出番が巡ってきた。日本は今大会初登板で先発した右腕・間木歩(兵庫・報徳学園)が2回を投げて打者6人のうち5人から三振を奪う快投を披露した。ライバルの台湾とぶつかる6日の2次リーグ初戦に向け「いい形でチームに流れを持ってくる投球ができた」とほっとした表情を見せた。

 出だしから思いが球に乗り移った。変化球を低めに集め、一回から3者連続で空振り三振を奪う絶好のスタート。攻撃へのリズムを作り、その裏の6得点の先制点を呼び込んだ。2日前から試しているという高尾響(広島・広陵)直伝の切れ味鋭い縦のスライダーもさえた。

 報徳学園で2年連続のセンバツ準優勝に貢献した世代を代表する右腕。だが、今夏は消化不良に終わった。夏の甲子園では優勝候補に挙がったが、1回戦で公立校の大社(島根)に1―3で敗れた。

 背番号「1」も先発のマウンドも「二枚看板」の一角でともに日本代表入りした本格派右腕の今朝丸(けさまる)裕喜に奪われた。最後の甲子園はわずか4球の中継ぎ登板にとどまった。

 「最初は悔しかったが何とか立ち直れた。またプレーする機会をもらえたので、しっかり頑張ろうと思った」。心機一転、体を作り直してきた。

 小倉全由(まさよし)監督から主将に指名された。「普段はおちゃらけているので、結果でチームを引っ張りたい」。台湾入りしてからは「いじられキャラ」でチームに明るい雰囲気をもたらしている。間木流の主将像で2大会ぶりのアジア王者に導く。【桃園・長宗拓弥】

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