昨年9月に自転車ロードレース「ツール・ド・北海道」で起きた出場選手の死亡事故をめぐり、通行が規制されていたコース内に、選手と衝突した対向車を含めて計15台の一般車両が進入していたことが4日、有識者による第三者委員会「安全対策検討会」(武藤俊雄座長)の第6回会合後の会見で明らかにされた。

 選手集団を先導するエスコートバイクが黄旗で警告を発したのはうち3台のみで、事故車両に対する警告は確認できなかったという。

 昨年大会に出場したチームへの調査結果(国内に拠点のある16チームに発送、10チームが回答)も公表された。

 片側1車線でレースを行うことについて、全チームが出場選手たちは「十分理解」「ある程度理解」していると回答した。一方、コース脇の警備体制について、半数のチームが「どちらかというと不十分」と答えた。

 この日の会合では、選手集団間を機動的に移動しながらエスコートバイクなどの役割を補完する「レギュレーター」の導入が議論されたという。

 検討会は再整理した課題の解決策などを議論し、年内に提言をまとめる方針。(上保晃平)

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