日本時間の29日に開幕したパリパラ五輪に出場する福井県勢を紹介しています。今回は、陸上の視覚障害・男子100メートルに出場する福井市出身の川上秀太選手(25)です。ふるさとのサポートを力に、自身初のパラ五輪で金メダルを目指します。
            
川上秀太選手:
「ずっと一人での練習が多いので、慣れました。社会人になってからこんな感じなので」
 
川上選手は、小学校3年生の時に交通事故で視神経が傷つき視力が低下し、右は0.06、左は0.03です。眼鏡やコンタクトレンズで視力を矯正することはできず、車の運転はできません。福井市内で営業の仕事をした後、練習場には毎回家族に車で送ってもらいます。
   
5月の世界選手権では、視覚障害男子100メートル決勝で銀メダルを獲得し、自身初のパラリンピック代表に内定しました。タイムは10秒70で、自身の持つアジア記録を0秒1縮めました。
   
成長の裏にあったのは母校・福井工業大学の支援です。福井工業大学は、2023年から川上選手の体の測定や練習プログラムを組むなど支援に乗り出しました。2024年は「スタート」に注目し、新たなチャレンジに取り組んでいます。
  
川上秀太選手:
「これまでは左足前だったが、右足を前に変えるチャレンジをしてみた。世界選手権で、ようやく自分のしたい走りが練習通り再現できたからこそ、2位に入れた」
 
また「自身の記録に満足したことは一度もない」とも話す川上選手。ふるさとのサポートを力にパラリンピックに向けて準備を進めていますが、狙うのは金メダルだけではありません。
   
川上秀太選手:
「福井で生まれ育った選手が、世界で活躍している姿を多くの方に見てもらったり、もっとパラの競技人口が増えたり、もっと陸上のファンが増えたら僕はうれしい。ぜひ福井の方にも大会を見に来てもらいたい」
  
「あくなき向上心が原動力」とも話す川上選手。視覚障害・男子100メートルは、9月1日に予選が行われ、決勝は9月2日です。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。