高校野球の強豪、岐阜県立岐阜商の鍛治舎(かじしゃ)巧監督(73)の退任記者会見が28日、岐阜市の同校であった。2018年3月から母校を率い、甲子園に春夏計4回導いた鍛治舎監督は「後輩たちとの時間は有意義で楽しかった」と語った。8月末で退任し、後任は藤井潤作副部長(52)が就く。
退任理由に、今年度で創部100周年を迎えたことや、後任のめどついたことなどを挙げる。6年5カ月の在任期間のうち、3年間は新型コロナ禍で練習などが制限された。「そうした中でもデータに基づく野球で甲子園に4回出場できた。次の100年に向けて戦う準備はできた」と胸を張った。
ベストゲームは19年の秋季東海大会決勝の中京大中京戦を挙げる。相手エースは高橋宏斗投手(現中日)で「敗れたが終盤に4点差を追いついた、思い出深い試合」と述べた。
今後については未定といい、「監督として陣頭指揮をとるのがライフワーク。(自宅のある)大阪に戻り、また中高生とグラウンドに立てれば」と笑顔を見せた。
鍛治舎監督は早大から松下電器(現パナソニック)に入社し、社会人野球で活躍。NHKで高校野球の解説者を長く務めた後、前任の秀岳館(熊本)で春夏4季連続の甲子園出場を果たした。【稲垣洋介】
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