(25日、プロ野球 阪神タイガース7―5広島東洋カープ)

 2死走者なしから、阪神打線がつながった。

 2点を追う三回だ。8番からの攻撃は簡単に2死になったが、1番近本光司の二塁内野安打を皮切りに、中野拓夢が中前安打で続く。そして、森下翔太。フルカウントから高めの141キロのカットボールを引っ張り、左翼席最前列へ。逆転の3ランになった。

 「手応えはあまり良くなかったので、入ったときはうれしかった」

 攻撃はさらに続く。佐藤輝明は遊撃内野安打。捕逸で二進のあと、大山悠輔が左前適時打を放った。「逆転した後、テル(佐藤輝)もつないでくれた。もう1点という気持ちだった」

 先発の広島キラー、大竹耕太郎も踏ん張った。10日に広島との11度目の対戦で初黒星を喫していた。連敗するわけにはいかない。立ち上がりに2点を失ったものの、「引きずるのは良くないと切り替えて、ここから1点も与えないという気持ちで投げた」。援護点を得た後もゼロを並べ、「粘り切れたのは自信になった」と胸を張った。

 首位広島は7カード連続で負け越しがなかった。その相手に勝ち越し、4ゲーム差に縮まった。阪神が優勝争いにしがみついていく上で、大きな1勝とも言えるだろう。

 「そんなに簡単ではないけれど、勝つことが一番」と大山。森下は「最後の最後まで何があるか分からない。一戦一戦、勝てるようにしていきたい」と語った。(上山浩也)

 大竹(神) 6回2失点。「先制点を許してしまったけれど、引きずるのは良くないと思い、ここから1点も与えないという気持ちで投げた」

 近本(神) 四回に中前適時打を放つ。「みんなが形を作ってくれたので、何とかしたかった。相手より先に追加点を取ることができて良かった」

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。