パリ郊外にあるパラリンピックの選手村が24日、報道陣に公開された。五輪時から施設や設備は引き継ぎつつ、パラアスリートが快適に過ごせるような配慮がなされていた。

 食堂では、車いすの選手でも食器や食べ物が取りやすいように、台の高さを低く設定。五輪時から500席減らし、車いすや視覚障害の選手が通りやすいようにも工夫されていた。

  • 市川沙央さんが見つめるパラ 求められる一丁目一番地と「100点」

 選手が宿泊する部屋のシャワールームには、体を支えるため、壁から取り外し可能な持ち手があったり、いすが置かれていたりした。室内は五輪時から車いすでも使いやすいように、段差はなく、通路の幅が広めに設計されている。

 パラリンピックに欠かせない車いすや義足などの修理センターも開かれた。ドイツに本社がある福祉機器メーカー「オットーボック」が運営している。

 日本からは技術者として中島浩貴さん(50)が参加していた。パラリンピックでの活動は6大会目を迎えるといい、「世界中から来たスタッフと協力して、普段と違う修理にどう対応していくかは、毎回すごく新鮮だし、おもしろさがある」と話していた。

 大会組織委員会の担当者は「全ての競技者が最高のコンディションを保てるように設計されている」と胸を張った。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。