パリ五輪のフェンシング女子フルーレ団体で銅メダルを獲得した宮脇花綸選手(27)=三菱電機=が24日、母校の東洋英和女学院中高部(東京都港区)を訪れ、在校生約400人らからの祝福を受けた。

  • 宮脇花綸には投げ出さず続けた理由があった 転換図りつかんだメダル
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母校を訪れたフェンシング女子の宮脇花綸選手

 宮脇選手は小学校から中学までの9年間、同学院に在籍。創立140年を迎えた東洋英和の出身者で初の五輪メダリストになった。「英和は芸術(分野が強い)というイメージが強い学校だと思うけど、アスリートが輩出できてうれしかった」

 パリ五輪の写真を見ながら、フェンシング女子で日本初となるメダル獲得に至った軌跡を振り返り、在校生の質問も多く受けつけた。

 大学受験を控える高校3年生から「諦めない心をどう育てるか」と聞かれると、東京五輪出場を逃し、引退を考えながら競技を続けた時の気持ちを明かした。

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フェンシング女子の宮脇花綸選手

 「この先どうしようかなと思った時、フェンシングが一番、自分の心が揺さぶられると(気付いた)。結果がついてこなくても、私にとって誇れるものと思えたんです」

 「一番好きなもの」を見つける過程では勉強を含めて様々な分野にアンテナを立ててきた。トップレベルの競技者になっても、フェンシング漬けにならないよう心がけているという。後輩たちに「人生には色々な可能性が広がっている。色々なことに興味を持って」と語りかけ、会場は大きな拍手に包まれた。(野村周平)

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