ドジャースの大谷がメジャー7年目で初めてシーズン40盗塁に到達し、2年連続の40本塁打は劇的なサヨナラの満塁アーチで決めた。パワーとスピードを両立した野手の理想を体現した「40本塁打、40盗塁」の偉業にも、チームの勝利を重視する大谷は「勝つための手段」と繰り返した。

 盗塁数は2021年の26が最多だったが、右肘の手術明けで、打者に専念した今季はキャンプから走塁への高い意識をのぞかせていた。最新機器を活用したダッシュを繰り返し、スピードや加速度のデータを念入りに確認。成果はスプリント力の向上に表れ、塁間の90フィート(約27m)を走るタイムは、メジャートップクラスの3秒8台だ。

 マッカラー一塁コーチは「素晴らしい目を持っている」と大谷の観察力を絶賛する。投手や捕手の映像を分析し、多くの質問をしてくるという。大谷自身が「失敗しないことが第一」と強調したように、盗塁成功率は91%と抜群の高さを誇る。

 昨季、日本選手初の本塁打王に輝いた長打力に、次の塁を狙う意欲と速さも上乗せし、メジャーの歴史にまた名を刻んだ。(共同)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。