第106回全国高校野球選手権大会は最終日の23日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で決勝があり、京都国際と関東一(東東京)が対戦する。春夏通じて初の決勝に進んだ京都国際は近年、プロ選手を輩出するなど急速に力をつけてきた。
京都国際は1947年に創立した京都朝鮮中が前身。京都を代表する禅寺で紅葉の名所として知られる東福寺(京都市)の近くに校舎がある。
野球部は京都韓国学園時代の99年に創部し、硬式では外国人学校として初めて日本高校野球連盟に加盟した。2003年に学校教育法が定める「学校」として認可され、日本の教育課程も学ぶ私立校となった。
京都成章OBの小牧憲継(のりつぐ)監督(41)が08年に就任して強化が進んだ。同年にプロ野球ドラフト会議で申成鉉(シン・ソンヒョン)が広島の4位指名を受け、それ以降も多くのプロ選手を輩出し、高い育成力で注目を集めた。
京都大会で上位に食い込み、4番打者も担った森下瑠大投手(DeNA)を擁した21年の選抜高校野球大会で春夏通じて初出場し、同年夏の甲子園で4強入りを果たした。これまで春2回、夏3回出場している。22年春の選抜大会は選手ら複数の関係者が新型コロナウイルスの陽性判定を受け、大会直前に参加を辞退した。甲子園の試合後には韓国語の校歌が流れる。
全校生徒数は約140人で、うち60人超が野球部に所属している。【長宗拓弥】
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