阪神甲子園球場=兵庫県西宮市で、本社ヘリから

 第106回全国高校野球選手権大会は最終日の23日午前10時から、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で決勝があり、ともに春夏通じて初優勝を狙う関東一(東東京)と京都国際が対戦する。

 複数の好投手を擁する両チームだけに先制点を巡る攻防が見どころになる。準決勝では共に1点差の接戦を制しており、継投のタイミングが鍵になりそうだ。

決勝を前に練習をする関東一の選手たち=兵庫県西宮市で2024年8月22日、渡部直樹撮影

 関東一は準決勝まで計4人の投手を起用した。畠中鉄心、坂本慎太郎、大後武尊の3投手が先発し、背番号1の坂井遼(はる)につなぐパターンで勝ち上がった。先発できる投手は豊富で小刻みな継投も考えられる。15回余り投げて無失点で、大会中に自己最速の151キロを計測した坂井にいかにつなぐか。内野を中心に守備は堅い。

 打線は、5番・越後駿祐が準決勝まで打率6割超と好調。4番・高橋徹平も準々決勝で先制の本塁打を放つなど長打力がある。走者を置いた状態で中軸に回したい。

決勝に向けて練習する京都国際の選手たち=東大阪市の花園セントラルスタジアムで2024年8月22日、中川祐一撮影

 京都国際は、エースの中崎琉生(るい)、2年生の西村一毅の両左腕が盤石だ。2回戦と準々決勝で西村が完封を成し遂げ、3回戦では中崎も完封した。準決勝では中崎と西村の継投で競り勝ち、中崎が55球、西村は66球でともに投球数を抑えられたのは大きい。中1日の決勝に向けて余力も十分だ。

 打線は本塁打はゼロだが、勝負どころでの集中打が光る。4番・藤本陽毅(はるき)ら中軸だけでなく、奥井颯大ら下位でも得点につなげることができる。

 阪神甲子園球場の開場から100年を迎えた今大会。記念の年に初となる深紅の大優勝旗をつかむのはどちらのチームか。【深野麟之介】

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