高知龍馬空港に到着し、出迎えたレスリング関係者らに手を振る清岡幸大郎選手(右)と桜井つぐみ選手(左)=高知県南国市で2024年8月22日午前9時10分、前川雅俊撮影
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 世界最強の幼なじみが故郷・高知に帰ってきた。パリ・オリンピックのレスリングで、ともに初出場で金メダルを獲得した桜井つぐみ選手(22)=女子57キロ級、育英大助手=と、清岡幸大郎(こうたろう))選手(23)=男子フリースタイル65キロ級、三恵海運=が22日、高知県に凱旋(がいせん)し、浜田省司知事らに優勝を報告した。

 2001年生まれで同学年の桜井選手(香南市出身)と、清岡選手(高知市出身)。母親が職場の同僚だった2人は、赤ちゃんの頃からの付き合いだ。

 桜井選手の父で高校教員の優史(ゆうじ)さん(48)が04年に開いた「高知レスリングクラブ」に1期生として入門し、2人はレスリングを始めた。県立高知南高校(現高知国際高)を卒業するまで、優史さんの指導の下、クラブや部活動で切磋琢磨(せっさたくま)してきた。オリンピックの金メダルを目標にしてきた幼なじみのライバル2人は、パリで最高の結果を出した。

高知県庁を訪れ、多くの職員から祝福を受ける桜井つぐみ選手(中央左)と清岡幸大郎選手(同右)=高知市で2024年8月22日午前10時22分、前川雅俊撮影
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 22日午前9時ごろ、2人は高知龍馬空港(南国市)に到着。待ち構えたレスリング関係者らの拍手と歓声で迎えられた後、県庁を訪れた。浜田知事は「幼なじみの2人がそろって金メダルを取るのはまさしくミラクルだと思う。高知のような人口の少ない県からでも、努力をすればオリンピックの金メダルを取れると証明してくれた。県民に夢を与えていただいた」と活躍をたたえた。

 清岡選手は「二つの金メダルを、育てていただいた高知県に持って帰れてよかった」、桜井選手は「2人で金メダルを取れたのは本当に夢のような話なんですけど現実で、本当にうれしいです」とそれぞれ喜びを語った。

 高知県出身者がオリンピックで金メダルを獲得したのは92年ぶり。快挙を受けて県は「県民栄誉賞(仮称)」を創設して2人に授与する方針を決め、9月中にパレードと祝賀会を計画している。

 パリ・オリンピックのレスリングには、四国から男子グレコローマン77キロ級の日下尚選手(23)=香川県高松市出身、三恵海運=と同67キロの曽我部京太郎選手(23)=愛媛県今治市出身、ALSOK=も出場しており、男女13人の代表のうち4人を四国出身者が占めた。同世代の4人は「チーム四国」を名乗り、桜井、清岡、日下の3選手が金メダルに輝いた。【前川雅俊】

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