コロナ禍で無観客開催となった東京オリンピックから3年。今夏のパリでは一転して多くの観客が戻り、祝祭感にあふれた大会となりました。

 東京とパリ。二つの大会にフォトグラファーとして臨みましたが、パリ大会前にはずっと、複雑な気持ちを抱いていました。

 3年前に見たのは、観客の声援や熱気の無い、寒々とした光景。競技は隔離された「バブル」の中で行われ、毎日発表される新規感染者数や医療現場の状況に、オリンピックを素直に応援できない気持ちがありました。

 二つの大会で撮影された写真を見渡して感じたことは、選手を応援する「観客」がいてこその祭典だということ。世界規模で人びとが集まって楽しんだり、たたえ合ったりする姿それ自体は、とても価値のあることだと感じました。

 大会の様子を写真で紹介します。(内田光)

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