第106回全国高校野球選手権大会に出場する長野日大は大会7日目となる13日、今春の選抜大会で8強入りした青森山田(青森)との初戦に臨む。長野日大の松橋将之監督と青森山田の兜森崇朗監督が6日、阪神甲子園球場で対談し、相手チームの印象や試合のポイントを語った。

 ――相手チームの印象は

 松橋監督(長野日大) 相手は今年の選抜大会でベスト8、また7年ぶり12回目の出場と実績がある。投打ともにバランスの取れたチームで、強豪校という印象がある。

 兜森監督(青森山田) 攻守に非常にまとまりのあるチームという印象がある。打線も1番から9番まで、ミートするのがうまい選手がそろっている。そこに盗塁や犠打を絡めて積極的な野球をしている。守備は山田投手を中心に、良いリズムで守っている印象だ。

 ――相手の警戒する選手は

 松橋 エースの関投手が非常に強い球を投げる投手なので、しっかりコンタクトできるかがポイントになる。打線も長打力のある選手がそろっている。特に4番の原田選手は今大会注目のスラッガーの一人。そこにチャンスで回らないようにしないといけない。

 兜森 打撃でも軸になる4番の山田投手の前に、走者をためないようにしないといけない。9番で捕手の堀内選手に出塁や安打を許すと、バッテリーに勢いが付くだろう。

 ――自分のチームで勝敗のカギになる選手は

 松橋 エースの山田。強力打線を相手にどれだけ考えて投げられるか、緊張感のある大舞台でしっかりコースに投げることができるかがポイントだ。

 兜森 6番で捕手を務める主将の橋場。この気温なので、複数の投手の登板が予想される。彼自身、緊張感のある舞台の中で持ち前のリーダーシップを発揮できるかどうかが攻守においてカギになる。

 ――理想の試合展開は

 松橋 三回までに得点できれば勢いづくと思うが、選抜などを見ていても序盤に失点するようなチームではない。何とか三回まででチャンスを作って、得点に結びつけられたら。逆に守りでは、序盤に失点をしないことがポイント。打たれることはあると思うが、四死球を出さないようにしたい。

 兜森 先制点をしっかり取って、そのリードを守り切るのが理想。相手のペースに乗らないように気をつけながら、いかに自分たちのペースで試合運びができるかどうか。相手を3点以内に抑える勝負に持って行ければ、と思うが、機動力や小技、ヒッティングを見て総合的に攻撃がうまい。そこを止められたらと思う。

 ――初戦への意気込みを

 松橋 学校として2回目の出場だが初出場のような感覚。なんとか自分たちの野球をしっかり最後までやりたい。最近の長野県のチームは初戦に勝てていないので、長野県の皆さんが元気になるような試合ができればいいと思う。

 兜森 各校の初戦としては最終日の登場だが、暑さや体調管理の面で、最高の状態で選手にプレーさせてあげたいし、その準備をして初戦に臨みたい。青森大会では非常に苦しい組み合わせに入ったが、春の県大会で負けた相手を含め、強豪に勝つことができた。彼らがいたことが選手の成長につながった。負けていった彼らの分まで、一日でも長く甲子園でプレーできればと思う。(高億翔)

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