表彰台で写真に納まる卓球女子団体金メダルの中国(中央)、銀メダルの日本(左)、銅メダルの韓国の選手=パリ(共同)

 卓球は中国勢が男女のシングルスと団体、混合ダブルスの全5種目を制覇した。5月下旬から約40日間の合宿を敢行した成果を発揮。東京五輪で初採用された混合ダブルスで日本の水谷隼、伊藤美誠組に金メダルを譲った雪辱も果たし「卓球王国」の威厳を示した。  分析や対策に余念がなかった。関係者によると、中国は対戦が想定される他チームの選手が使うラケットやラバーと全く同じものを準備。練習相手として中国のトップレベルの選手に使わせ、プレーのしぐさまでまねさせる。  サーブに関してはさまざまな角度から撮影した映像から癖を洗い出す。「競った場面や焦っている場面では子どもの時の癖が出る」と日本選手の小学生時代の試合映像まで探すほどだという。  五輪の風物詩とされるピンバッジ交換でも勝利への執着が表れる。大会前、シングルスで2連覇した陳夢は銀色のバッジを渡そうとする相手に「銀はダメ。金か(縁起のいい)赤にして」と言ったそうだ。  国際卓球連盟によると、女子団体の優勝で、中国は夏季五輪の通算300個目の金メダルとなった。


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