パリオリンピックの飛び込み・男子高飛び込みで、兵庫県宝塚市出身の玉井陸斗選手が銀メダルを獲得しました。

飛び込みでメダルを獲得するのは日本勢として初めてのことです。

玉井選手は2本目で95.40の高得点をマークし、首位に立つなど4回目まで順調に技を決めます。

しかし2位で迎えた5本目で失敗し、この時点で3位につけます。

最後の6本目を完璧に決め、99.00をマーク。

合計507.65で、見事にこの種目で日本勢初となる銀メダルを獲得しました。


■玉井選手とは 中学1年生で大人も圧倒し全国大会で優勝 東京で7位入賞も

兵庫県宝塚市出身の玉井選手が飛び込みを始めたのは、6歳の時。

プールが大好きだった少年は、その6年後の中学1年生で挑んだ、初の全国大会で大人の選手たちを寄せつけず、優勝という鮮烈なデビューを果たします。

当時から、夢はただひとつ。

【玉井陸斗選手(当時12)】「オリンピックに出て、メダルを取ることです」

その夢に描いていたオリンピックに初出場したのは3年前の東京大会。

ファイナリスト12人の中で、最年少にして7位入賞を果たしましたが、それでも、満足は出来ませんでした。

【玉井陸斗選手(当時14)】「(表彰台は)まだまだ届かないところですけど、3年後にパリオリンピックで、勝負できるぐらいの演技をしたい。東京オリンピックの時は、不安や緊張もあった。自分が、自分の演技が出来なかったのが大きい」


■日本勢初のメダルへ 下半身の筋力強化で課題克服目指す

玉井選手が課題としていたのは、「後ろ回り」の技でした。

【玉井陸斗選手(17)】「“前回り”では、宙返りが終わった後、水が見えてから入水をする。“後回り”では、何も見えない状態で手を出して入水するので、難しい。“後回り”の技を安定させることが課題。“後回り”の技がメダルのキーになると思う」

脚光を浴びた中学1年生の時から、後ろ回りの演技で美しい入水を決めることは、ずっと抱えてきた課題。

東京大会からの3年間、下半身の筋力トレーニングに力を入れてきました。

【玉井陸斗選手(17)】「太ももの前側や、ハムストリングを鍛えることで、“ジャンプの高さ”が出るので、難しい技も楽に飛べる。高さが出ることで、空中での滞空時間が長くなり、入水までの余裕につながる」

■「笑顔で挑むことがメダルへの近道」 見事に銀メダル獲得

【玉井陸斗選手(17)】「ワクワクするような、難しい技を試合で決められるのか、自分への期待。楽しむことが、普段の演技ができる秘訣。いつも通り笑顔で試合に挑めることが、一番メダルへの近道」

オリンピック前に、こう語っていた玉井選手。

見事に銀メダルを獲得しました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。