日本オリンピック委員会(JOC)の尾県貢専務理事は、パリ五輪・パラリンピックの開会式などで日本選手団が着用する公式服装について、製作した業者の名前を非公表にすることを明らかにした。23日、報道陣の質問に答えた。
尾県専務理事によると、製作業者はJOCのスポンサー企業ではない。非公表にした理由を「マーケティングパートナー全体の権利を守るため」と説明した。これまでも、同じ状況では公表してこなかったという。
JOCなどはパリ五輪開幕100日前の17日、アシックス社製のスポーツウェアを大々的に発表していた。公式服は会場の別の部屋に展示しただけで、詳細の説明をしていなかった。
JOCによると、昨年6月に日本選手団の公式服装に関する説明会を実施して3社が参加。実際に作製に応募したのは1社だけだったという。その後、服装選定委員会を計4回開き、デザインなどが決まったという。尾県専務理事は「社名の公表が透明性の確保につながるとは限らない。きちんとしたプロセスを経ている」と説明した。
東京大会では、公式服装に関する業者選定を巡って、業者が大会組織委員会元理事に便宜を依頼した見返りに賄賂を贈ったなどとして、汚職事件となっていた。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。