高校野球・夏の甲子園1回戦(7日)
○智弁学園(奈良)9―6岐阜城北●
タイブレークの延長十一回にもつれ込む熱戦は、午後9時36分に終止符が打たれた。ナイトゲームでひときわ輝いていたのは、智弁学園の1番・佐坂悠登。5安打2打点の大活躍にも「チームが勝てたことがうれしい。甲子園で一試合でも多くやりたい」と控えめに喜んだ。
ナイトゲームは未経験だが、練習では夜間照明の中で白球を追っていた。だから、午後6時52分開始の試合も「苦ではなかった」。1打席目は見逃し三振だったが、ボールはよく見えていた。
岐阜城北の好右腕・中本陽大に対し、「外角低めの直球は伸びるが、甘い球は必ず来る」と落ち着いて好球必打を意識した。0―2の七回は2死三塁から高めの真っすぐを押っつけ、反撃の口火を切る右前適時打。十回は変化球を再び右前適時打とした。
5安打のうち4本は中堅から逆方向への当たり。チームは「トスバッティングの延長がバッティング」と考える小坂将商監督のもと、センター返しを徹底し、シャープなスイングを目指してきた。その意識は奈良大会で本塁打2本を放っている佐坂も同じ。チームとして取り組んできた打撃が大舞台で実を結んだ。【石川裕士】
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