パリ・オリンピック第13日の7日、今大会から採用された陸上の競歩混合団体があり、日本の川野将虎(旭化成)、岡田久美子(富士通)組は8位で、高橋和生(ADワークスグループ)、柳井綾音(立命大)組は13位だった。
新種目でも、世界との距離を痛感させられた。
初代王者になったスペイン、銀メダルのエクアドルと、男女ともに個人種目の有力選手が組む強豪の「総合力」に日本は屈した。
エッフェル塔を望む個人種目と同じ周回コース。レースは男女1人ずつのペアが交互に2回ずつ、計42・195キロを歩く。期待されたのは、2023年世界選手権男子35キロ(非五輪種目)で銅メダルの川野将虎と、女子の国内第一人者・岡田久美子のペアだった。
川野は1回目で前半から仕掛ける。男子20キロで今大会金メダルのブリアンダニエル・ピンタド(エクアドル)らに食らいつき、1秒差の2位で岡田につないだ。ただ、この時点で川野は想定以上に体力を消耗したという。
川野にタッチされて歩き始めた岡田だが、先頭集団から引き離されると、その差は広がる一方。それぞれ2回目ではリードをさらに広げられ、辛くも8位入賞したものの、金メダルのスペインには5分9秒の差をつけられた。
結局は個々の力が問われたレースとなった。日本競歩界の課題は、力の底上げという点に帰結する。【パリ岩壁峻】
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