その1つがオリンピックで初めて導入されたリモートカメラを使った遠隔での同時通訳システムです。

日本の大手電機メーカーが構築したこのシステムでは、フランス各地におよそ30か所ある競技会場の記者会見場にリモートカメラを設置して、メダリストの会見を撮影します。
その映像はさまざまな言語の通訳が集まったパリ市内のメインプレスセンターにリアルタイムで届けられ、通訳は会見の映像を見ながら記者の質問やメダリストの発言を同時通訳しています。

66人の通訳でフランス語、英語、日本語など11の言語に対応していて、大会期間中は1日平均20回ほどの記者会見でこのシステムが活用されているということです。

大会組織委員会の担当者は「過去の大会と比べて通訳の数は減った」としていて、これまでのように通訳を各競技会場に派遣せず1か所に集約することで移動に伴う二酸化炭素の排出量の削減が見込まれるとともに、通訳の働き方の改善など業務の効率化にもつながると期待されています。

システムを構築したパナソニックパリ五輪プロジェクトの大西歩太マネージャーは「リモートでのオペレーションはひとつ大きな環境に優しい取り組みになる。今後、この技術を用いてもっと住みやすい社会をつくっていくことに貢献していきたい」と話していました。

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