パリオリンピックのボクシング女子で、性別をめぐって一部から批判が出ている選手について、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長は「女性であることに疑いの余地はない」と見解を示しました。

騒動の発端となったのは、8月1日に行われた66キロ級の2回戦で、アルジェリアの選手とイタリアの選手が対戦した際、顔にパンチを受けたイタリアの選手が46秒で棄権しました。

アルジェリアの選手は、2023年の世界選手権で「男性ホルモンのテストステロン値が高い」として出場が認められていなかったことから、一部で批判の声が上がりました。

これを受け、IOCのバッハ会長は3日、会見で「問題はない」とする見解を示しました。

バッハ会長は「女性として生まれ育ち、女性として競技に出場し、女性としてパスポートを持っている人を女性と呼べないのでしょうか」「女性であることに疑いの余地はない」などと述べました。

また、SNSなどを念頭に「ヘイトスピーチは受け入れられない」と述べました。

一方、渦中のアルジェリアの選手は、3日の準々決勝で判定勝ちし、銅メダル以上が確実となりました。

アルジェリアのハリフ選手にインタビューをしようと、多くのメディアが詰めかけました。

ハリフ選手は「私は女性であり、これからも苦難に挑戦する女性であり続けると全世界に向かって言います」とコメントしました。

この問題をめぐっては、棄権したイタリアの選手が試合後、イタリアメディアに対して「IOCが出場を認めているなら、その決定を尊重する」と答え、アルジェリアの選手に謝罪の意思を示しています。

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